マイペースで歩いてみましょう。
皆様こんにちは。西宮市の夙川グリーンプレイスにある藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。10月に入ってから晴れの日が多くお昼は暑いぐらいの気温ですね。これだけ天気が良いと外出をしたくなりますが、遠い場所へはまだ行きにくい状況です。まずはご近所を歩いてみるのが良いかもしれません。
いわゆる「ウォーキング」というものを皆様は行ったことがあるでしょうか?健康維持や気分転換の目的で歩いたことがある方は多いと思います。その「ウォーキング」は有酸素運動と言われる運動です。「よく聞くけど有酸素運動って何なの?」という疑問もあるかと思うのでごくごく簡単に説明します。
有酸素運動とは軽度〜中程度までの運動負荷で比較的長い時間続けられる運動をいいます。例えば歩行、自転車をこぐ、ゆっくりな水泳、軽いジョギングなどです。対して瞬発的に強い力を発揮しないといけない運動は無酸素運動といいます。例えば短距離走や重量挙げ、高負荷の筋力トレーニングなどです。
有酸素運動についてはよく耳にされたことがあるのでないでしょうか。からだに良い運動としてテレビや雑誌など情報媒体でよく言われています。では何が良いのか?ですが、まずは心肺機能の維持・強化になります。心疾患を持った患者様に対する心臓リハビリテーションでも有酸素運動を継続していくことは必須項目となっています。継続することで酸素を取り込む機能などが向上し、『体力』がついたと実感できるようになります。次に骨の強化です。歩行運動による適度な刺激により筋力の維持はもちろん、骨ミネラル含量の増加も期待できるので骨粗鬆症の予防にもつながります。その他、収縮期血圧の低下や中性脂肪の減少、自律神経を整えるなど効果はたくさんあります。歩くこと自体は日常的な動作であるので安全でかつ身体への負担が少ないという点で適応となる方は多いと思います。
運動をする際の注意する点としては、からだの調子のよいときに運動を行うこと、食事後すぐに運動を行わないこと、水分を補給すること、天候にあわせて運動を行うこと、適時休憩を入れて無理をしないこと、坂道ではスピードを緩めることなどです。誰かと一緒に歩くときは会話を楽しむ程度のスピードで良いと思います。
いざ歩こうと気構えると少々難しく感じるかもしれませんが、自転車で行く近所の買い物を歩いてみたり、短い距離から始めてみるのがいいかもしれません。ゆっくり歩いて移動すると今まで見えなかった小さな発見もありますよ。短いであろう「秋」を今、感じておきましょう。感染症予防のマスク、手洗い、うがいは忘れずに。