「歩き方」について

皆様こんにちは。西宮市にある夙川グリーンプレイス、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。
前回は「ウォーキング」について簡単に述べました。今回はその「歩き方」について簡単にポイントをしぼって解説したいと思います。

重力下で人間は2本の足でからだを支えています。立位で地面と唯一接する箇所が足部(足底面)です。歩き始めより片方の足を前に振り出した後、地面には踵部から接地します。その後、立ち足となった足底面の外縁を主に接地させながら最後はあしゆび(特に母趾)で床面を押し出します。このときすでに反対側の足は振り出しており同じように踵から接地していきます。前方に進みながら左右・上下への重心移動を伴う片足立ちの連続が歩行動作です。

踵から接地していない場合は足先が床面に引っかかりがちになりますし、あしゆびで地面を蹴り出すことができていない場合は前へ進む力が弱いと思われます。外反母趾がある方や土踏まずがつぶれてしまっているいわゆる扁平足ではこれらの動きが行えていないために下肢が疲れやすかったり、足底や膝に痛みが出る場合もあります。左右片側の痛みや下肢関節のどこかが伸びにくかったり曲がりにくかったり、筋肉のどこかが弱くても正常な歩行ではなくなってしまいます(「跛行(はこう)」と言います)

歩くと花を見る機会も増えました。

細かいところまで見ていくと、より専門的になっていきます。今回は最初の部分に戻り「踵から接地してあしゆびで地面を押し出す」ことをポイントとして歩くことをおススメします。意識しすぎるとぎこちなくなるかもしれませんが、慣れてスムーズにからだが動くようになると歩幅が少しずつ広がると思います。歩幅が広がれば手も自然に振り子のように動くと思います。目線も高く保って姿勢よく歩くと肺に空気も入りやすくなり呼吸もしやすくなりますよ。

今週末をさかいに季節は進むそうです。「歩く」には少し涼しいくらいがいい気温です。一度「歩き方」を確認してみてはいかがでしょうか。

休憩は必ず入れましょう。