ゴムチューブで簡単トレーニング!

皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士、泉本です。今週も気温の変動が大きくなりそうですね。体調崩さないように服装に気をつかって過ごしていきましょう。

皆様はゴム製のトレーニングチューブをお持ちでしょうか?簡単に筋力強化を行える便利グッズです。チューブトレーニングはダンベルや鉄アレイなどのように一定方向への動きでなく、全方向への運動に負荷をかけることが可能です。チューブ自体の種類を変えたり、短く持ったり長く持ったりすることで強度を調整することもできます。重さではなくゴムの張力を負荷にするのでトレーニング中のケガも少なく安全性が高いといえます。チューブがリング(輪)状になっているものでは鍛える部位によってさらに簡単に使用できるようになっています。

こちらの地域ではテニスやゴルフをされている方が多く来院されます(学生さんでは他のスポーツをされている方も多いです)。競技パフォーマンスの向上目的、ゴルフ肘やテニス肘の予防目的でチューブを使用した運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。特にグリップ力が必要なスポーツであれば前腕の回内、回外筋を特化して鍛えることも必須となるでしょう。

前腕(肘より末梢部)を長軸上に回旋させる動きが「回内」と「回外」運動です。
図は前腕部  「プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論 運動器系」より引用

肘を曲げる伸ばすだけでなく前腕を長軸上に回旋する動き「回内」、「回外」運動を行う筋群の簡単なトレーニングを写真を交えて紹介します。

「プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論 運動器系」より引用

まずは主な前腕回内筋(主動作筋:円回内筋、方形回内筋、橈側手根屈筋)をしっかり収縮させる運動です。上の写真のように両肘を体幹部分に接地させます。そして左右逆手でゴムチューブを持つようにします。そのまま肘を体幹に接地させたまま右手のひら側を下に回します。回数としては10回反復して「きつく」感じる程度を標準設定とし、無理のない範囲で加減していくことをおすすめします。10回を1セットとして徐々に頻度を増やしていくことが安全に進めるコツです。

次に主な前腕回外筋を収縮させます。写真のように両肘を体幹部分に接地させます。そして左右逆手でゴムチューブを持つようにします。そのまま肘を体幹に接地させたまま右手のひら側を上に回します。こちらも回数としては10回反復して「きつく」感じる程度を標準設定とし、徐々に回数、頻度を調整していくとよいでしょう。

スポーツに限らず重い荷物を持ったり、介護場面、同一パターンでの作業など前腕筋を過剰に使用するケースはたくさんあります。動きとしては小さな動きですが3Dで動くヒトにとっては斜めに走る筋線維はよりパワーを発揮するために鍛えておくべき筋肉といえます。

ダイナミックな筋力トレーニングはなかなか行いにくい方もゴムチューブで簡単な運動から習慣化してみてはいかがでしょうか。