睡眠時無呼吸症候群について

皆様、こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス内、藤本整形外科循環器内科クリニック、副院長の藤本恵子です。寒さが厳しい中、皆様、心地よい睡眠ができていますでしょうか。睡眠をとることは、身体や心の疲れを取るために大切な行動です。もし、十分な睡眠時間を取っているのに昼間に眠気があったり、起床時に倦怠感や頭痛があったり、血圧が高くなった、または、動悸がするようになったといった症状がありましたら、睡眠時無呼吸症候群の症状かもしれません。

【睡眠時無呼吸症候群とは?】睡眠中に何度も息が止まる、または浅く、弱くなる病気です。

【疫学】成人男性の約3〜7%、女性の約2〜5%に見られます。男性では40〜50歳代が半分以上を占め、女性では閉経後に罹患率は増加します

【発症メカニズム】①閉塞型(こちらが大半です)→空気の通り道で上気道が狭くなる。肥満や扁桃肥大、舌が大きい、鼻炎、鼻中隔湾曲症、顎が後退している、小さい人など

    ②中枢型→呼吸を調整する脳の働きが低下しするため

         ③混合型 ①+②

【治療】 軽症でしたら、減量や寝る姿勢を変えるだけで改善することがあります。中等症以上であれば、経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous positive airway pressure:CPAP)が標準的治療とされています。

予後 これが大事です】成人睡眠時無呼吸症候群では高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こす危険性約3~4倍高くなり、特に、AHI30以上の重症例では心血管系疾患発症の危険性約5倍にもなります。しかし、CPAP治療にて、健常人と同等まで死亡率を低下させることが明らかになっています。さらに最近の研究から睡眠不足や不眠、睡眠時無呼吸症候群も認知症のリスクを高めることが報告されています。

当院ですぐに検査を行えます】家族や友人からいびきや無呼吸を指摘されたことがある方、十分な時間寝ているはずなのに日中眠気がある方、起床時に頭痛やだるさがある方、それは睡眠時無呼吸症候群の症状かもしれません。

症状のある方は一度医療機関での受診をお勧めします。

当院では簡易検査(ご自宅で行える簡単な検査)を行うことができます。