肩こりや首の痛みに悩んでいる方へ

皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス内にある藤本整形外科循環器内科クリニックの理学療法士、泉本です。

早朝は寒くて肩をすくめる時が増えてきました。皆様も「寒さ」が身体に影響していないでしょうか。今回は肩こりや首の痛みに対して自分でできるストレッチ方法をご紹介します。

テレビやパソコン画面を見ている時に不良姿勢となっていませんか?

まずはじめとして、ストレッチ効果を発揮する為には運動を行う際の姿勢に注意をしなければいけません。上の写真は良い姿勢と不良姿勢を示しています。肩こりや首の痛みが生じている方は、日常の生活場面や仕事中に不良姿勢となっている可能性があります。写真にある「良い姿勢」はあごを適度に引いて胸を張った状態で、頚椎の前弯や胸椎の後弯の増強は少なくなっています。

反対に右の写真の不良姿勢では頚椎の前弯と胸椎の後弯が増強しています。さらに肩甲骨が外転位(外に広がった状態)となっています。不良姿勢では肩甲骨は外側に位置しています。この時、僧帽筋の上部線維や頚部の後面筋群、肩甲帯筋群は上肢の重みで常に負荷がかかり筋肉の緊張も強くなってしまいます。筋肉の緊張が強くなると局所の血流不全も起きてしまい肩こりや頚部痛が発生しやすくなります。痛みを発生させない為に適度な筋緊張を維持して普段から良い姿勢を保つことが重要になってきます。運動をする時も良い姿勢で行うことが基本となります。

僧帽筋上部線維は肩こりの原因になりやすい筋肉です。上の写真のように5秒程度、肩をすくめて僧帽筋をしっかり収縮させたあと、「ストン」と肩を下ろします。筋肉は最大収縮した後、最大弛緩すると言われています。筋肉の弛緩状態をつくり出すことで血流循環の改善、肩こりの軽減に繋がります。

肩こりや首の痛みに対して上の写真のようなストレッチ方法があります。ストレッチの効果としては筋緊張の軽減、関節可動域の改善、血流循環の改善、疼痛の緩和、疼痛緩和や疲労改善などが期待できます。伸ばしたい部位を決めてゆっくりと上肢や頚部を関節可動域の限界付近まで動かします。伸びていると感じたその状態で約30秒保持します。この時の注意点として反動をつけないようにしましょう。ゆっくりと動かすことで筋肉や組織の損傷を防ぎます。安全で簡便であることから一般的に用いられている方法です。

今回紹介した運動は筋肉が原因で痛みが生じていると有効なケースが多いです。靭帯や関節包、その他に原因がある場合ではこれらの運動が有効とは限りません。ストレッチを行っても痛みが軽減しない場合には筋肉ではない他の原因も考えられます。その場合は受診を行い種々の検査で正しい原因を探ることをおすすめします。