簡単に筋力評価をしてみましょう!
皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス内、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士、泉本です。
天候が不安定で蒸し暑い日が続きますね。気温、気圧変化により体調を崩されていませんでしょうか。
暑さ、湿度で運動しづらい時期です。運動不足になると体力、筋力の低下が心配されますが、現状の筋力を簡易的に知るために「握力測定」を用いることはご存知でしょうか。「握力」は全身および下肢の筋力、筋量などを反映するものとして知られています。
握力の平均値は一般的には男性は35~39歳、女性は40~44歳でピークに達し、その後加齢に伴い低下します。 60歳以上での握力の平均値は、60~64歳の男性が42.85kg、女性が26.31kg、65~69歳の男性が39.98kg、女性が25.20kg、70~74歳の男性が37.36kg、女性が23.82kg、75~79歳の男性が35.07kg、女性22.49kgとなっています。
「握力」は簡便で安全に測定ができることから、筋力測定の指標として多く用いられています。フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋量の減少)診断基準の一つである筋力評価の指標としても使用されています。筋力低下のスクリーニング値は日本では男性<26㎏、女性<18㎏とされています。
厚生労働省の研究班によると「握力の経年低下が大きいほど総死亡、循環器死亡、およびその他の死亡リスクが有意に上昇する」など、多くの研究で握力と疾病リスクの関連を明らかにしました。
握力測定方法
1評価者は立位になる
2握力計のメモリ、針が外側になるように構える
3人差し指の第二関節がほぼ直角になるように握りの幅を調節する
4直立位の姿勢で両下肢を左右に自然に開き握力計を身体に触れないようにして3秒間めいいっぱい握りしめる
5握力計を振り回さないようにする
6左右交互に2回ずつ実施する
7左右各々、良い方の記録を行う
「握力」は全身の筋力と相関します。健康や障害予防の点から考えると上肢だけではなく全身の筋力トレーニングの実施が推奨されています。定期的に「握力測定」をすることで実施しているトレーニング効果を評価、判定することにもなります。
当リハビリテーション室にも握力計を常備しております。大まかな評価ですが気になる方は一度、測定してみてはいかかでしょうか。お待ちしております。