コロナ禍を乗り切りましょう!
こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス内にある藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。
9月下旬となり日暮れも早くなってきましたね。オープンして2週間が過ぎ、当院リハビリテーション室では課題を持って運動に取り組んで頂いている患者様が徐々に増えてきました。目標や回復意欲を高く保ち、継続して足を運んでくださる姿に元気づけられています。
一方、現在でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防目的に外出を控えたり、家族・友人との接触さえも自主的に制限している方は多いかと思われます。とりわけ感染すると重症化するリスクの高い高齢者や何らかの基礎疾患をお持ちの方は活動を自粛せざるをえない為、日々の運動量が激減しているのではないでしょうか。
2014年に日本老年医学会では高齢期に生理的予備能が低下してストレスに対する抵抗力が弱まり、生活機能障害、要介護状態、死亡などに陥りやすい状態を「フレイル(日本語で虚弱)」と提唱しました。
「フレイル」は筋力の低下や動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるといった身体的フレイルに加え、認知機能障害やうつなどの精神・心理的フレイル、独居や閉じこもりなどの社会的フレイルの3つから成る概念です。
適切な感染対策は必要ですが、感染を恐れるあまり自宅に閉じこもり、低活動に陥ってしまうと全身の筋力低下や体力低下を簡単にきたしてしまいます。2020年春頃から自粛生活を余儀なくされ、1年半以上も活動する機会が減少してしまった結果、上図の「フレイル」の傾向に該当する方は多いのではないでしょうか。
海外の報告では70歳以上の心不全、慢性腎臓病、慢性呼吸器疾患の基礎疾患を持っている方に「フレイル」の合併があると有意に死亡リスクが高くなるとされています。最近明らかに「疲れやすい」「足が弱ってきた」「息がすぐにあがる」など、以前と比べ身体能力の衰えを自覚する方は、適切な治療や運動療法の介入で健常な状態に回復できる可能性があります。
今後もコロナ禍の状況はしばらく続くと予想されます。身体機能維持の為に適切な運動量を確保してフレイル状態を予防する事は元気で生き生きと過ごしていく健康寿命の延伸に必須であると思われます。
『運動不足や体力の低下を自覚しているけど何をどうしたら良いのかわからない』といった声はよく聞こえてきます。適度な運動方法や正しい負荷の掛け方、自宅でできる簡単なトレーニング、運動時の注意点など悩みや疑問をお持ちの方は一度ご相談ください。解決にご協力させて頂きます!
当院の前田惠子副院長は総合内科および循環器内科専門医です。今後は内部疾患をお持ちの方のリハビリテーションも充実させていく予定です。心臓疾患をお持ちの患者様に対する包括的なリハビリテーション=「心臓リハビリテーション」も開始する準備をしております。準備が整い次第ご紹介させてもらいますのでよろしくお願い致します。