自動で調整 ~サーカディアンリズム~

皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。

5月も月末となり寝苦しい日もありますね。睡眠はしっかりとれていますか?

最近ではコンビニエンスストアやスマホが普及し、夜間も活動して昼夜逆転したような生活スタイルの人も多いようです。仕事をしている人は内容によって夜間に働く場合もありますが、ほとんどの人は夜間に就寝して翌朝に目覚めます。日中は活動的に動き、夜になると活動を抑制して眠りにつく生活リズムが基本です。

このおおよそ24時間の活動周期はたとえ明暗のサイクルのない、時刻の手がかりのない環境であっても自然と維持されたヒトに備わる内因的なものです。このように繰り返される約24時間周期のリズムのことをサーカディアンリズム(=概日リズム:概日はおおよそ一日の意味)と言います。

サーカディアンリズムは脳内の深部、視床下部の視交叉上核にある体内時計によって調整されています。体内時計は睡眠だけでなくホルモンの分泌や体温の日周変化などあらゆる体のリズムを作り出しています。

図は 医学書院:「プロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖 第3版」より引用

昼型の生活をしている人の体温変化は夕方に最も体温が高くなり、以後は下がり続けます。一方睡眠中は体温は下がり続け、次に上昇する時は目覚めるというのが一般的です。体内時計のリズムは24時間より少し長いのですが、それに対して視交叉上核は朝日などの刺激を手掛かりに外界の明暗サイクルに自分のリズムを同調させます。

不規則な勤務時間や夜更かしなどで体内時計がくるってしまうと、うつ状態になったり不眠症になるなど不調を引き起こすこともあります。スマホやパソコン、コンビニエンスストアなど便利になった反面、本来の生活リズムを現代人は崩しがちです。季節の変わり目や仕事での疲れ、ストレスに打ち勝って活き活きと過ごしていくためには生活のリズムをきちんと保つことが重要となります。

日中、夜間の活動、睡眠時間を含めた生活リズムを一度見直してみてはいかがでしょうか?