『バランス』ボールを活かしてみましょう

皆様こんにちは。西宮市夙川グリーンプレイス、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。

前回に引き続きバランスボールを使用して体幹筋強化トレーニングをご紹介します。前回は椅子に座ってできる簡単なトレーニングでした。今回はやや難易度がアップしています。『バランス』という言葉が入っている通り、大前提にバランスをとる必要があります。そのバランスを制御するのは自身の筋肉です。ボールが作り出す不安定さに対し体幹筋力で制動することが強化したい筋の活動を促します。

手をお腹の上に置いて腹筋の収縮を感じてみましょう

上の写真にあるように壁で足を固定するとボール上にのりやすくなります。安定が得られた静止した状態から頭部、体幹部分を起こしていきましょう。筋トレの効果を上げる為には狙った部位に「力が入っているか」「筋肉が働いているか」そのものを感じないといけません。意識を向ける為に手掌面を腹部に置くと『筋収縮』を感じることができます。運動スピードそのものはゆっくり行います。起こした頭部、体幹部分を下ろしていく時もゆっくりと行なって下さい。

伸ばした手は反対側の膝へ

次に体幹部分を斜めに走る内腹斜筋、外腹斜筋の強化です。開始姿勢は体幹前面の筋(腹直筋)と同じです。頭部・体幹部分を起こしながら上肢を反対側の膝の外側へ伸ばしていきます。難しい場合は膝の内側、膝正面、膝の外側へと徐々に手を伸ばす到達位置を変えていきましょう。正面に体幹部分を起こす場合より少し難易度は上がります。手を対側の膝に伸ばすことで筋線維が斜めに走行する腹斜筋の収縮方向と重なり活動が促されます。スタイルアップを目的に「くびれ」部分を作る際に重視する筋群です。斜めに起こした頭部・体幹はゆっくりと元の位置へ戻していきます。

トレーニングを行う際にはマット、クッション素材などの上で行う 、ボールが劣化していないか確かめる、慣れない間は空気圧を低めにして不安定さを低減する等、安全面に考慮して行いましょう。今回のトレーニング方法では開始肢位で壁に足先をついて固定させると安全です。まずは床面で膝を立てた状態で行い徐々にボール上でのトレーニングに慣れていくようにしましょう。