自宅でバランスボールは眠っていませんか?

皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス内、藤本整形外科循環器内科クリニック、理学療法士の泉本です。

バランスボールを持っているけど、いまいち使い道がわからないという方はいませんか?家にあるけど眠っている、邪魔になっているというケースも多いようです。そんな方は今回の内容を見てもう一度自宅で活かしてもらえればと思います。

前回のブログでは簡単に「体幹」構造の説明を行いました。その続きとしてバランスボールを使用した体幹トレーニング方法を紹介しようと思います。下の写真にあるように椅子に座って簡単に行えます。ボールの弾力を負荷として行うトレーニング方法です。

体幹前面(腹直筋)の強化 

①椅子に座った状態でボールを前方に位置させます。②肘を伸ばした両手でボール前下方に押します(この時腹直筋の筋力を発揮します)。③ボールの反発を感じながらゆっくりと上体を起こします。

肘をのばしてボールを押します。
肋骨から恥骨結合まで非常に長い筋肉です。いわゆる「6パック」に見えるのはこの部分です。

体幹側面(内・外腹斜筋)の強化

①椅子に座りボールを(左右どちらか)側方に置きます。②肘を伸ばした手でボールを押します(腹斜筋の筋力を発揮します)。③ボールの反発力を感じながらゆっくりと上体を正面へ戻します。

しっかり肘を伸ばしてボールを押します。
黄色の線が筋収縮している部位です。
最も深層の腹横筋は背面では胸腰筋膜と連続して腹部周囲を覆います。「腹圧」を上げるのにキーとなる筋肉です。
内・外腹斜筋は「投げる」「打つ」「蹴る」などスポーツ場面で必須の回旋運動で力を発揮する筋肉です。

バランスボール上に座って行うトレーニングを想像しがちですが安易に座ってしまうと非常に危険です。あえて不安定な状態をつくりだすものなので、慣れていないと大怪我につながります。過去に座ったまま後方へ転倒して頭部を強打したり、頚椎を損傷してしまった患者様を見てきた経験もあるのでくれぐれもご注意を!

どうしても座ってトレーニングを行いたい場合は補助してくれる人についてもらったり、部屋のかべを利用したり、マットを敷いたりしてリスク管理をしましょう。

次回以降もトレーニング方法を紹介していこうと思います。ボールは劣化していないか使用前に確認しましょう。