夏の運動不足を改善しましょう 筋の収縮様式編

皆様こんにちは。西宮市、夙川グリーンプレイス、藤本整形外科循環器内科クリニック、リハビリテーション室です。夕方は少し涼しくなってきたでしょうか。暑さで行動量が制限されていましたがそろそろ運動を行っていきたいところです。

これまで数回簡単な筋力トレーニング方法を紹介してきました。本日は筋肉の収縮様式についての内容です。筋トレを行って効果を出すためには知っておきたい内容です。

まず筋肉が力を出す方法には対照的な2つの様式があります。求心性(コンセントリック)収縮と遠心性(エキセントリック)収縮です。長さを変えないで筋の収縮を行う等尺性(アイソメトリック)収縮もありますが今回は前の2種類の話をさせてもらいます。

求心性収縮とは筋肉・筋力が抵抗や負荷量より強く、その長さを縮めながら力を出すものです。下の写真にあるように上肢でダンベルを引き上げる時の上腕二頭筋の動きです。

対して遠心性収縮とは、筋肉・力が抵抗、負荷より弱く、腕の筋力が引き伸ばされながらも力を出している状態です。下の写真にあるようにダンベル負荷に負けつつも、ゆっくりと下ろしていく上腕二頭筋の働きです。

求心性VS遠心性

このうち遠心性収縮での運動で筋肉は肥大に非常に効果的だとされています。遠心性収縮では、筋肉が伸ばされながら力を発揮することになります。筋への張力が強く働くと筋線維の破壊の程度が大きくなります。破壊された筋線維は修復、回復していきますが、修復と再生の過程で筋線維が太くなり、筋肥大が期待できます。求心性収縮も筋肥大に寄与しますが、遠心性収縮ほどの筋線維の破壊・損傷は起きません。効率的に筋肉を大きくするためには遠心性収縮と求心性収縮を組み合わせていくことは必要です。

筋トレは正しい運動方向で至適負荷で行うことが大切です。当院リハビリテーション室では患者様、運動器疾患に合わせた筋力強化トレーニングを提案、指導させてもらいます。よろしくお願い致します。